愛知万博の成否

http://www.asahi.com/national/update/0410/NGY200504100002.html?ref=rss


とりあえずまだGWと夏休みが控えてる訳でこの段階で即断してしまうのは危険が伴うが

  • すでに春休みが終わったこと
  • 前売り券の売り上げほど人が来ていないこと

を考慮すると希望するだけの成功にはいたらないかもしれない。


今から失敗の原因を追及するなんて早すぎると言われるかもしれないが、少なくとも関係者の予想が外れつつある中その原因をどこに求められるのか考えてみたい。

  1. 最初から予想動員人数が多すぎた
  2. 会場内を含め日本の物価が高い
  3. 宣伝不足
  4. 展示の魅力が足りない
  5. テーマ(「環境」)が地味

今ぱっと思いついたのでこんなところか。それぞれについて思うところを書いてみたい。

最初から予想動員人数が多すぎた

これは公共事業等何をするにつけてもあることではないだろうか。
予想なんていろんな視点から立てられるはずだから数種類候補が立っていたはずだ。
確かアメリカだったと思うが、公共事業を行うときに将来起こりうる環境負荷を考慮して事業内容を変化させた数種類の案を用意するということを何かで読んだ。
その中から議論を通して最良のものを選ぶ訳だ。


愛知万博でも少なくとも最悪の結果と最高の結果くらいは用意しただろう。
さて採用した予想がどっちだったことやら。


実際の来場者が予想動員人数に満たないことで出る赤字は誰が払うのか。
プロジェクトの準備段階で失敗を阻止できれば赤字を出すこともない。
この予想という作業には大きな責任がつきまとう。

会場内を含め日本の物価が高い

会場内の食品が高い、高すぎると一時期騒然としていたことがあった。
つい最近まで弁当等の持ち込みが禁止されていたことから会場内の食品を買わなければならなかった。
価格については、実際はかなり高級なものもあったようだが、だいたいTDL内と同じくらいと考えてよいようだ。
それでも当然会場外で買うよりは高くつくようだし、なにより外国客を制限する結果となるだろう。
万博の話ではないが、中国から日本に旅行に来るツアーはあまりに高く、日本でのガイドは留学生のアルバイトを雇う、食事はホテルのバイキング、など価格を抑えるのに苦労しているようだ。
予想動員人数の中に外国人をいれてないならまだこの影響は少ないかもしれないが、さすがにそんなこともないだろう。

宣伝不足

最近は駅やバス、その他いろんなとこポスターなりマスコットの絵(モリゾーだっけ?)を見るからそんなこともないと思うのだが。
ニュースとかブログでも結構取り上げられてるみたいだし。
ただ、ニュースとかブログに関して言えばいいところばっかり宣伝することになるんじゃないから善し悪しかもしれない。
たしかニュースでパビリオンの一部がまだ建設中とかいう話を見た気がする。僕が会場内の食品の価格のことを知ったのもブログだった訳で、逆に万博の情報がいろいろと手に入るからいいところと悪いところが見えてしまって様子見の人が増えてるのかもしれない。

展示の魅力が足りない

マンモスにロボット、サツキとメイの家…かなり魅力たっぷりだとは思うのだが。
前者二つに関しては僕はあまり興味がわかず、ジブリ美術館行った僕でもサツキとメイの家に関しては、入場者制限があるからそのチケットとれなかったら行く気しないし、トトロの森がついてる訳でもないし…
前にも書いたけど環境がテーマなのにそこにあった自然を削ってその上に「環境に優しい」ものを並べても"?"なわけで。

テーマ(「環境」)が地味

いままでは工業化万歳でやってきてたんだからその最先端のものを並べてうっとりするってことで丸く収まってたんだろうけど、今回のテーマである「環境」は同じ言葉でも言ってる人によって全然扱いが違う訳で。
今の日本が環境と工業(従来通りという意味で)のどちらに傾いてるのかと言えば誰が考えても工業の方だろう。
そんな中でテーマを「環境」としたことは動員人数の問題を考える上では十分なマイナス要因となりうる。
さっきの項にもあげたけど「環境」のテーマの中で自己矛盾きたしちゃってて、新技術と環境のどちらかに興味があってもどちらかにうんざりしてるみたいなこともあるのかも。


ここまで適当に書きなぐっておきながら、一番の問題はちょっと考えただけでこれだけ問題が思いついてしまうという現状にあるのかもしれない、と思った。
負のイメージが大きければ大きいほど足が遠くなるのは自然なことだ。
「万博に行こうかな?」て考えたときにすぐにこんだけのことが頭に浮かんじゃったら行く気もなえるでしょう。