ブラックバス

オオクチバスコクチバスをまとめてブラックバス
でいいのかな?
滋賀のキャッチアンドリリース禁止条例に関する裁判で
判決が出たので。(asahi.comyomiuri on-line
生態やっててな〜んで今更こんなこと裁判せなあかんねんって
思ってる人はいっぱいいると思う。
てかほとんどでは。


「ど〜せ釣り業界がもうけ減るから裁判してるんやろ」
みたいな。


でもバス釣り愛好家達の意見もある。
裁判してた俳優とかは知らないけれど
こっちに愛好家達の言い分の要約
と思われるものが載っていた。
環境省パブリックコメントぶつけてるくらいだし,
これがバス釣り愛好家達の一般通念と仮定しても
そんなに的外れでもないだろう。
ということで以下の記述はサイト作成者様ではなく
バス釣り愛好家一般に向けた記述のつもりです。


読んでて「パードゥン?」って感じがいっぱいしたので
ちょこちょこ突っ込んでみたい。

  1. バスはお腹いっぱいのときは目の前を小魚が泳いでも食べない
  2. 自分の生育が危うくなるほどベイトを食べるはずが無い
  3. バスはすでに日本の生態系の中で共存している

まずはブラックバスの生態についての意見があったのでここから。


まず最初の項。
ライオンだってお腹いっぱいだったら目の前を子鹿が通っても食べません。だからってバスがライオンのように生態系の中で共存できてるということにはなりません。生態系ってのはもっと複雑なんです。安定した生態系を築けているなら少なくとも食物連鎖の一番上にあたる種にはなんらかの個体数制御の要因がかかっているはずです。移入種であるバスにはそれが無い。これが問題なんです。


2番目の項。
過去に移入種が自分の生存を危うくするまで被食者を食べ尽くした例はいくらでもあります。特に分かりやすいのは島嶼に持ち込まれた羊。過放牧の結果地表があらわになるまで喰われた原野なんかは分かりやすい例では?イースター島にいた人々もよい例かも。なんにせよ完全にその生態系のなかで共存するに至るまでに絶滅していく生物種が出てくる。これが自然なことで人の手を加えるべきでないというのは最初の移入が人為的であることからも矛盾した議論だろう。


3番目の項。
だからバスは日本の生態系の中で共存してません。できるかどうかすらアヤシいし,それを待ってたら他の種が絶滅する危険があるんです。


正直パブリックコメントに書いたとされる内容の方が突っ込みどころが多く,反例もあげやすいと思われるのだが,とりあえず一点だけ。


護岸工事などの環境汚染が琵琶湖の生物種の激減の原因になってるのは,きっと正しいんだろう。産卵場所の減少等のくだりは科学的知見として説得力のある意見だと思う。しかし一連の生態系を乱していることが現に科学的に明らかとなっている。これは環境汚染だとは言わないのでしょうか?


参考文献ほとんどなしで書いてしまってるので,後ほど追記したいと思います。